2008 Fiscal Year Annual Research Report
PDCAサイクルに基づくFDカリキュラムの開発研究
Project/Area Number |
20600013
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡田 佳子 Nagasaki University, 大学教育機能開発センター, 准教授 (40363345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 量久 長崎大学, 大学教育機能開発センター, 教授 (90448499)
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Keywords | FD / PDCAサイクル / 高等教育 |
Research Abstract |
本年度は、国内大学および海外の大学のFDに関する文献調査及び現地調査を中心的に実施した。先進的なFD及びPDCAサイクルを実現する観点から考えた際に重要と考えられるFDを行っている大学への訪問調査及び、FDに関して集約的に情報が集まる研究会、シンポジウムへ参加し、特に国内のFD実施においてどういう状況が見うけられ、何が今後の課題となるかを検討した。その結果、国内のFD実施状況においては、教育改善のうち最もミクロレベルとなる授業改善を対象としたプログラムが多く、授業-カリキュラム-課程プログラムの観点からした場合の、カリキュラムレベルと課程プログラムレベルの教育改善をサポートするFDプログラムを組織的にシステム化している取り組みが少ないことが明らかになった。また、PDCA段階の各プロセスからいえば、Do段階の授業実施に関するFD、Plan段階の授業計画に関するFDは多い傾向がみられるが、Check段階やAction段階のFDは少ない傾向がみられた。 また、海外に比べ我が国の大学でのFD担当組織では、教員としての同僚性を重視する傾向があるため、その点に留意したプログラム開発及び組織開発が必要と考えられる。大学でFDプログラムを展開する際には、その国独自の組織文化および教員文化の在り様に着目し、それに適した形でFDプログラム及び実施組織を開発することが求められるため、この点に配慮し、次年度のFDプログラム及びFDカリキュラム開発を行う。
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