2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20603004
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
池田 克巳 Mukogawa Women's University, 薬学部, 教授 (80273499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 菜穂美 武庫川女子大学, 薬学部, 助手 (70399145)
根岸 裕子 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教 (50523841)
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Keywords | 食塩 / 血圧 / アフリカ人 / 遺伝子 / 心拍数 |
Research Abstract |
(目的)至適血圧(収縮期血圧<120かつ拡張期血圧<80mmHg)のタンザニア居住男子青年での食塩摂取における血圧と心拍数の関係を考察した。 (方法)調査はダルエスサラームのテメケ行政区の住民から100名を抽出し、問診により糖尿病歴等を除き、最終的にデータが得られたのは58名であった。その内、至適血圧者は33名であった。調査は7日間の食塩錠剤とコンソメスープによる食塩摂取(140meq/day)とその後7日間の利尿剤ヒドロクロロチアジド(25mg/day)服用を実施し、血圧、心拍数、身長、体重、24時間尿中成分を分析した。本研究はタンザニア・ムヒンビリ大学のNjelekela, Mtabajiとの共同研究であり、研究計画は当大学研究倫理委員会の承認済みである。 (成績)黒人青年、33名の食塩摂取7日後の平均血圧の平均変化は1.4mmHgで標準偏差、範囲、最高値及び最低値はそれぞれ、25.4,7.0,12.7及び-12.7mmHgであった。また心拍数の平均変化は0.46beats/minで標準偏差、範囲、最高値及び最低値はそれぞれ、8.1,37.0,24.7及び-12.3beats/minであった。33名の対象者を食塩摂取後の平均血圧値変化量の上位8名(U)及び下位8名(L)に分けた。U、L各群の心拍数は有意な差を認められなかったが(U;63.1±4.78、L;68.3±11.55)、食塩摂取後7日目の心拍数の変化量について分析したところ、Uでは5.85±11.15、Lでは-3.46±4.31(p<0.05)と有意な変化量の違いが認められた。 (結論)至適血圧アフリカ黒人青年では食塩摂取による血圧の変化が認められたが、血圧の変化量には心拍数が関与している可能性が示唆された。今後これらの指標とACE遺伝子多型等の関連を調査する予定である。
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Research Products
(2 results)