2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20605007
|
Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
美馬 のゆり 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (00275992)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60280327)
|
Keywords | 科学コミュニケーション / ユビキタス / 公空間 / ミュージアム |
Research Abstract |
平成20、21年度の研究成果を踏まえ、ユビキタス・ミュージアムの設計とその実証実験を行った。従来科学館の中で行われていたような活動を、人々が集まりやすい公空間(電車やバスなどの公共交通機関の中)に出向き、人々の潜在的な好奇心を触発する手法(ユビキタス・ミュージアム〉を開発してきた。平成22年度は、市民が通勤通学、日常生活で利用する路面電車のデジタルサイネージを利用した、科学技術に関するコンテンツの提示手法を開発した。実証実験では、科学技術に関心の低い特に女性をターゲットとし、女性の関心の高い科学技術に関するテーマの映像を流すことで、科学技術に対する意識喚起をした。その結果、本システムの有効性だけでなく、映像の表現の違いによって、内容に対する関心の持ち方にも差が出ることが確認された。 また、平成20年度の研究成果であるサイエンスデザインの手法を活用し、平成21年に引き続き、22年8月下旬の9日間、対象や方法、内容の異なる多様な科学イベントを公空間を利用して集中的に実施した。実施に向けホームページを充実させ、参加者を演者や運営スタッフにする寺子屋を開催し、市民の科学技術に関する意識の向上、参加意欲の促進を図った。 その結果、科学館がない地方都市においても、「科学」を題材に祭ができることが地方新聞やテレビ番組などを通じて広く認知され、科学教育活動の人々のつながりが拡大した。21年度に比べ22年度は、参加した市民の数だけでなく、産学宮民の出展組織数も2割程度増加した。 本研究「公空間を利用したユビキタス・ミュージアムの構築」は、平成20年度より3年間で、科学館のない地方都市において、地域が有する資源を有効活用した地域活動を組織化し、公空間を積極的に利用することで、従来型の科学館の役割を越える機能を持つ活動システムを構築した。今後は、この活動モデルを全国へ普及していく。
|
Research Products
(7 results)