2008 Fiscal Year Annual Research Report
子どものための展示開発-自然史博物館にふさわしい展示と展示プラン-
Project/Area Number |
20605018
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Natural History |
Principal Investigator |
大島 光春 Kanagawa Prefectural Museum of Natural History, 学芸部, 主任学芸員 (40260343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 公則 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (70300960)
広谷 浩子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (10205099)
石浜 佐栄子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (60416047)
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Keywords | 博物館 / 子ども / 自然史 / 展示 / 体験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、自然史博物館にふさわしい、子どものための展示を創出することにある。また、同時に展示の開発や展示までのプロセスを科学として取り組むことである。1年目の本年度は、現在行われている子どものための展示を収集した。主に(1)既存の子どものため展示の視察、(2)展示物や手法について生命の星・地球博物館で発表会を行い、情報共有化を図った。 (1)について、本年度は博物館のジャンルを問わず、分担者を含めた4人が手分けをして、国内22館、大島が米国東海岸の8館を訪れた。各館で同じような展示も多いが、独創的な展示や、極端な展示も視察でき、展示という概念の枠を広げるのに大変役立った。 (2)それらの館で行われていた展示手法を大別すると、下記のようにまとめられる。 ・古典的な手法:スタンプラリーは、デザインや配置を工夫することが必要だが、収集心を刺激し、安価で人気は高い。他に精巧な模型やジオラマも興味を喚起し、テクノロジーと組み合わせた例も。 ・テクノロジーによる手法:CGを用い、最新インターフェイスを駆使して、目新しさとおもしろさを追求するものは、最近開館したり、リニューアルしたりした館では取り入れられている。ただし、更新サイクルを短くすることが求められ、高額な割に体験できる人数が少ないなど問題点もある。 ・インタープリターを配置したハンズオン展示:多くの博物館では子どものため展示に、子ども博物館では全館にインタープリター(または監視員)が配置されていた。来館者に積極的に関わるかどうかは別として、現状で無人かそれに近い子どものための展示はみられなかった。加えて、特に米国の博物館では、トークショーやサイエンスショーといった演示が盛んに行われていた。
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