2011 Fiscal Year Annual Research Report
子どものための展示開発―自然史博物館にふさわしい展示と展示プラン―
Project/Area Number |
20605018
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Natural History |
Principal Investigator |
大島 光春 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (40260343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 公則 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部, 主任学芸員 (70300960)
広谷 浩子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (10205099)
石浜 佐栄子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 学芸員 (60416047)
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Keywords | 子ども / 自然史 / 展示 / 体験 / 博物館 |
Research Abstract |
本研究では"子ども"に対象を絞り、博物館の顔であり、博物館の有するもっとも特徴的なメディアでもある"展示"に取り組んだ。2008~2011年度の4年間を費やし、博物館の将来像を描く上で、より魅力的で効果的な子どものための展示プランを作成し展示も作製した。2011年度は最終年度であるため、特別展で展示試作を行い、2010年度特別展での活動を日本地学教育学会で発表し、4年間のまとめとして報告書を作成した。 2011年度の特別展「およげ、ゲンゴロウくん!」では、「生態展示を特別なわくわく感を持って見学してもらいたい!」と考え、「ゲンゴロウくん、下から行きます!」を製作した。これは水槽を底からのぞくという非日常的な体験をしてもらうため、水槽の下に潜り込む際に、滑る寝椅子に座って(仰向けに寝て)滑り込んでもらう工夫をして実現した。泳ぐゲンゴロウを下から観察することで、例えばゲンゴロウとガムシの足の動きがまったく異なることを、観察によって気付く機会を創出した。子どもには、水生昆虫の観察だけでなく、スライドする椅子も大変に好評で、大人にも好評であった。ねらいはよく当たったと自己評価している。 研究のまとめにあたり、骨格、砕屑物・堆積物、水をテーマに、子どものための展示プランを提案し、それらを組み込んだ展示室を企画した。これらの展示プランの背景にとなる考え方をまとめ、見学した各地域の博物館園等の展示を紹介する研究報告書、「子どものための展示開発-自然史博物館にふさわしい展示プラン-」(2012年3月発行pp.94)を印刷した。_
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