2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
The development of exhibitions for children-In the natural history museums-
Project/Area Number |
20605018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Museology
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Natural History |
Principal Investigator |
OSHIMA Mitsuharu Kanagawa Prefectural Museum of Natural History, 主任学芸員 (40260343)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | 子ども / 自然史 / 展示 / 体験 |
Research Abstract |
本研究では対象を特に"子ども"に絞って、展示という博物館がもっとも得意とするメディアを活用して、自然への興味を喚起する方法を研究し、自然史博物館にふさわしい展示を開発することを目的とする。子どもとフィールドとを結び、自然史科学への入り口となるような展示プランを作成して成果とする。 博物館における学習は、子どもの学習の主要な場である「学校」とは、非日常の場であること、学習を強制しない(学習者の主体性に負う)こと、学芸員は自然史の専門家で、必ずしも教育者ではないこと、対象を限定しないこと、などの点で異なる。 また、自然史博物館にふさわしい展示は、楽しさを求めた子ども博物館の展示や、理解することを優先した科学館の展示とは異なるはずである。それは、自然史博物館のバックグランドが自然(フィールド)であり、そこで行われる展示活動の目標は、見る人へ自然史の魅力を伝え、自然(フィールド)へ誘うことであるからだ。 自然から学芸員が子ども達に伝えたい"こと"や"もの"を選択することが本研究の初期の段階において、大変重要な作業になる。それらは自然の中、または自然と接するためにキーとなるような"こと"や"もの"で、切り取られて博物館の展示となっても、魅力的でなければならない。 研究代表者と分担者はそれぞれが得意とするフィールドから、自然の重要なキーとなる部分を切り取り、持ち寄り、仕掛けを仕込んだ展示案を創る。 試作品は主に特別展に併せて展示し、行動観察の手法で展示の有効性を評価し、必要であればインタビューを実施し、改良を重ねた。 本研究では予算の上からも、当館の状況からも、実際の展示を展示室に作り込むことはできないので、試作品と展示設計書あるいは展示計画書をもって、研究結果とする。
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