2009 Fiscal Year Annual Research Report
発刊110年の評論誌の高付加価値化を目指した知的財産マネジメントシステムの開発
Project/Area Number |
20607003
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
嶋津 恵子 Keio University, 先導研究センター, 准教授 (70424215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 理穂子 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 助教 (10468548)
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Keywords | DRM / デジタル化 / 著作権 / 情報システム |
Research Abstract |
本研究では,20世紀と21世紀の知の統合的流通と活用を目指し,デジタル時代到来前に発行された評論誌の知的財産の権利保全と活用のあり方を提案する.明治31年から継続して100年以上の発行歴史がある学術的価値の高い評論誌(三田評論)を用い,著作権の侵害の危険を回避した上でデジタル化・ネットワーク配信化をおこなうためのフレームワークを提案する.本研究では,コンテンツの知財権利を守るための方法だけでなく,歴史的価値のある記事群と最近発行されているデジタル情報をシームレスに取り扱うことを実現し,これらの学習や研究の材料としての知的財産価値の再発見・再評価を狙う.つまり本研究は,知的財産の権利保全だけでなく,知的財産を活用し,日本を知識立国化させる原動力となるような知財マネジメントのフレームワークの実現を目指している. 今年度は,システム化した時にライフサイクルコストに注目し,研究を行い,2本の論文と1本の開設記事を投稿中である.また,本研究の成果を活用した新研究テーマを分担者として基盤(B)に申請し,採択された.今年度の研究成果のうち,知的財産情報を効率的にアクセスするために開発したデータ構造を展開する予定である.データ構造は,ERモデルを拡張した新データモデル構造の形式をとる.本年度実施予定の展開実験が成功すると,多くの国内のデジタル化知的資産に展開できる可能性が見える.
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