2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルペスウイルスのコードする蛋白キナーゼの核輸送や活性を阻害する化合物の開発
Project/Area Number |
20611009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊勢川 裕二 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (20184583)
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Keywords | HHV-6 / GCV耐性ウイルス / 蛋白キナーゼ / DNAポリメラーゼ |
Research Abstract |
HHV-6における塩基配列のバリエーションがどの程度存在するのかを明らかにするために、まずは36株のU83とU69遺伝子について検討した。その結果、HHV-6BのU83遺伝子では基本的な違いは認められなかったが、移植患者と突発性発疹患児においてわずかな違いが認められた。一方、HHV-6BのU69遺伝子には全くバリエーションが認められず、同一の配列を有していた。HCMVのGCV耐性株の変異から予測されるU69変異株を作成し、baculovirusを用いてGCV耐性試験を行った結果、6種類のU69変異がGCV耐性に関与している可能性が示された。そこで、dHPLCを用いてsingle nucleotide polymorphism(SNP)の診断を行う方法を確立し、JVMに報告した。続いて、クゥエンチングプローブ-PCR(QP-PCR)を用いてのHigh Through-put Screeningが可能な迅速診断法の確立を行い、学会とMCPに報告した。さらに、U69NLSとNPI2の結合に関与するアミノ酸を明らかにするため、U69NLSの変異株とNPI2の結合定数をビアコアを用いて測定すると同時に核輸送されるかどうかも検討して、U69NLSにおける機能的に重要なアミノ酸についてウイルス学会に報告した。
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