2010 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルバイオロジー手法による効率的癌細胞標的ペプチドの探索
Project/Area Number |
20611011
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
二見 翠 (北添 翠) 岡山理科大学, 工学部, 講師 (10467748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 昌彦 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 名誉教授 (60026268)
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Keywords | がん細胞 / ペプチドライブラリー / ペプチドスクリーニング / 蛍光性アミノ酸 / 2次元蛍光スペクトル |
Research Abstract |
合成ペプチドライブラリーから細胞を使ってがん細胞に特異的に結合するペプチドをスクリーニングする系を確立するため、本年はまず新しいスクリーニング対象細胞としてテトラサイクリンの添加によりPSMAの発現が誘導される安定形質転換体のPSMA/Flp-In TRex293細胞を作製した。これまで一過性PSMA発現細胞を使っていたことから、PSMAの発現量が毎回不安定であったが、PSMA/Flp-In TRex293細胞を使うことで、安定したPSMA発現細胞を得ることができる。また、スクリーニング時に比較細胞としてテトラサイクリン非添加の細胞を使うことで、PSMAに結合するペプチドのスクリーニングが容易になると期待される。得られたPSMA/Flp-In TRex293細胞はテトラサイクリンの培養液への添加によりPSMAを発現し、またPSMAは細胞表面に存在することを確認した。 次に、この細胞を用いてペプチドのスクリーニングを行った。PSMAタンパク質に結合するが、結合力があまり高くないペプチドが報告されている。このペプチドの一部を天然または非天然アミノ酸に変えたペプチドライブラリーを用意し、PSMA/Flp-In TRex293細胞を使ってさらに結合力の強いペプチド配列をスクリーニングした。その結果、大幅ではないもののPSMA/Flp-In TRex293細胞により強く結合するペプチドを見つけることができた。
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Research Products
(2 results)