2009 Fiscal Year Annual Research Report
低親和性対応型フォトパニング法の開発による神経糖鎖の機能解明
Project/Area Number |
20611021
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
定金 豊 Kyushu University of Health and Welfare, 薬学部, 准教授 (60293304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 正博 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (40224828)
大塚 功 九州保健福祉大学, 薬学部, 講師 (20389589)
木葉 敬子 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助手 (00369175)
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Keywords | 光反応 / アミロイド / プロテオーム / 神経科学 / 糖鎖 / 薬学 / 分析化学 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
【目的】糖鎖は生体のあらゆる部位で特別な機能を発揮し,神経においてもガングリオシドやプロテオグリカンなどの糖鎖部分が,神経の分化・発達などの様々な機能を担っていると報告されている.生体内の糖鎖がどんなタンパク質と相互作用するのかを網羅的に解析することができれば,糖鎖が生体でどのような機能を担っているかが明らかになるであろう.しかしながら,糖鎖は特異的なタンパク質への結合親和性が低く,糖鎖の機能を効率的に解明する方法は未だ確立されていない.光反応基は光を当てるだけで二つの物質を共有結合で結ぶことができる官能基である.これを糖鎖に組み込めば,親和性の弱い結合を共有結合というとても強い結合に変換させることができ,糖鎖機能の解明に役立つと考えられる.申請者は従来法に比べ1000倍以上の選択効率をもつ"フォトパニング法"を開発し,効率的なタンパク質の解析法を確立した.この方法を糖鎖結合タンパク質のパニングに適応できるように改良すること,そして得られた糖鎖結合タンパク質情報から神経における糖鎖の役割解明を目指すという2つが本研究の目的である. 【本年度の成果】1.糖鎖リガンドをより天然のものに近づけるために,光反応性糖鎖リガンドの合成法を見直し,効率化を図った.2.脂質二重膜上でガングリオシドとβアミロイドペプチドの相互作用をAFM(原子間力顕微鏡)で詳細に解析した. 【まとめ】本年度は糖鎖に結合するタンパク質の解析法のリガンド側からの改良,および神経疾患に関わると考えられる重要糖鎖について詳細な知見を得ることができた.
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Research Products
(19 results)