2009 Fiscal Year Annual Research Report
収束式重イオンマイクロビーム装置を用いた細胞内小器官ラジオサージェリー技術の開発
Project/Area Number |
20612013
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
舟山 知夫 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (40354956)
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Keywords | 低線量放射線影響 / 重イオン / マイクロビーム |
Research Abstract |
低線量放射線の影響解明や難治性がんの高度治療法の開発を目指して開発が進められてきた、これまでのマイクロビームでの生物照射では、細胞一つ一つを撃ち分けることを主な目的としていた。しかし、近年の分子生物学的知見から、細胞内小器官を重イオンマイクロビームで照射し、その機能を解明する細胞内小器官を狙ったラジオサージェリー技術が求められている。そこで、平成20年度は、重イオンマイクロビーム装置を用いて細胞小器官を狙い撃ちするラジオサージェリー技術を開発することを目的に、重イオンマイクロビーム装置制御ソフトウェアの開発などを実施してきた。 平成21年度は、これに引き続き、照準する細胞位置を、細胞染色画像から高精度に抽出することができる画像解析用コードの開発を実施した。開発したコードでは、全体を生体染色用蛍光色素で染色した細胞の蛍光観察画像から、細胞中心の位置を自動で抽出することができる。また、このコードのフレームワークは、次年度に開発する予定の細胞内小器官位置を自動抽出する画像解析コードのフレームワークとしても利用できる。次に、開発したコードによる細胞への自動照準照射が実現できることを実証するため、コードを、最小径1μmのビームで高精度な照準照射を実現することができる集束式重イオンマイクロビーム装置の照射制御ソフトウェアに組み込み、ヒト子宮頚癌由来培養細胞への集束ネオンビームによる自動照準照射実験を行った。照射したイオンの細胞へのヒット位置を可視化した結果、照射したイオンは抽出した細胞中心位置に正確にヒットしていた。このことで、集束式重イオンマイクロビームによる細胞への照準照射を実現するとともに、次年度実施する細胞内小器官位置を自動抽出する画像解析コードの開発で、細胞内小器官への照準照射が実現可能であることを証明した。
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Research Products
(7 results)