2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20613003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
史 蹟 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70293123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 吉男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00164351)
村石 信二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70345156)
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Keywords | 磁気記録 / 垂直磁化 / 規則化 / 応力効果 |
Research Abstract |
前年度でCoPt/AlN層状構造では,表面層は2-5nmのCoPtにして,600℃アニールしても連続層のままで,垂直磁気異方性を示す結果が得られた.さらに,最表面のCoPtの異方性エネルギーと保磁力が内部のCoPt層より大きいであることがわかった.しかも表面磁性層の保磁力は熱処理温度に強く依存し,500~600℃の範囲では,温度が高ければ保持力が大きい.これは表面のCoPt層と内部のCoPt層と応力状態の違いによるものと考えている. また,記録媒体への応用を考え,磁性層に非磁性成分を導入する試みをした.具体的に最表面の磁性層にAlNを導入し,CoPt-AlNコンポジット層にした.粒界にあるAlNによってCoPt粒間の磁気相互作用を切ることを目的である.磁性層に導入するAlNの量およびその後の熱処理の磁性層の異方性や保磁力などの特性への影響について調べた.この部分の研究は現在まだ進行中である. さらに,熱処理温度のCoPt層の結晶構造への影響についても調べた.500℃まではfccの構造をとり,600℃では規則化が起こり,fctのL1_0構造になることがわかった.本研究で作成したCoPt層は強い111配向であり,規則化が起こるとL1_0構造の磁化容易軸は001方向になったにも関わらず,強い一軸垂直磁気異方性が維持されたままである.ただし,保磁力は大きくなった.この結果はから600℃でアニールして,規則化が起こっても応力効果が支配的であることをわかった.
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Research Products
(4 results)