2010 Fiscal Year Annual Research Report
焼結助剤を必要としない窒化アルミニウムの精密型内反応合成
Project/Area Number |
20613005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小橋 真 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90225483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金武 直幸 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00115552)
久米 裕二 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (30377890)
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Keywords | 複合材料 / 窒化アルミニウム / in situ反応 / 無加圧浸透法 / 反応浸透法 / 低温合成 |
Research Abstract |
1. 残留アルミニウムの低減 浸透後の反応組織に観察されるアルミニウムの量はプリフォームの空隙率の影響を強く受ける。そこで、プリフォーム空隙率を様々に変化させ、プリフォームに浸透するアルミニウム量を調節することにより、浸透・反応後の組織に及ぼす影響を明らかにした。 プリフォームの相対密度は化学反応の量論組成となるように調整すると、浸透時のプリフォームの膨張により、空隙率が増加するので残留アルミニウムが観察される。アルミニウム粉末を用いて、化学量論比率で混合した原料を用いることにより、残留アルミニウムの見られない微視組織を得ることができた。しかしながら、この場合は、試料中に空隙が見られたのでホットプレスなどの加圧装置が必要であることが判明した。 2. 材料特性の評価 残留アルミニウムのない試料をえることはできたものの、空隙が見られたので、正確な強度特性を評価することができなかった。 3. 型転写性の評価 浸透法に供した型の内寸と得られた試料の外寸を正確に測定し、比較することにより、型転写性を評価した。その結果、アルミニウムをリッチに含む資料については、アルミナ製の型内形状を非常に精密に転写し、寸法精度も高いことが実証された。しかしながら、アルミニウムが不足する状況になると、プリフォームの膨張が見られ、寸法精度が低下する。また、黒鉛型を利用するような場合では、型が内圧で崩壊することが明らかになり、精密形状を保つことができなかった。型形状を精密に転写するためには、BNとTiに対するアルミニウムの比率が非常に重要であることが判明し、その量は、Al/BN比が、少なくとも1.0以上必要であることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)