2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20613007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横尾 俊信 京都大学, 化学研究所, 教授 (90158353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 陽明 京都大学, 化学研究所, 助教 (30372551)
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Keywords | 低融点ガラス / NMR / プロトン伝導 / 無溶媒アルコール縮合 / 軟化温度 |
Research Abstract |
有機-無機ハイブリッド材料は、種々の機能の賦与が可能な有機部と、耐久性を備えた無機部から成り、近年注目を集めている。我々は、有機修飾塩化シランとリン酸を出発原料として以下の式で示される反応を用いて、有機-無機ハイブリッドケイリン酸塩ガラスを作製してきた(無水酸塩基法)。 R2SiCl2+P(OH)30→R2SiCl-O-P(OH)20+HCl↑ このガラスは低温溶融性を示すことからエレクトロニクス分野において鉛ガラスに替わる封着・接着剤として期待できるほか、有機色素・希土類イオンをドープすることが出来るためフォトニクス分野への応用も期待される。 本年度ではフェニル亜リン酸とアルコキシボラン化合物を無溶媒・無触媒で常温~300℃で反応させることにより、有機修飾されたホウリン酸塩系のハイブリッドガラス材料を作製することに成功した。 また、同反応を用いて、プロトン伝導性の材料合成も試みた。同材料は、極限条件下(中温・無加湿)においてもプロトン伝導を示すことがわかった。また、耐熱性や耐水性を併せ持つことも見いだした。
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