2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20613011
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北條 純一 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 教授 (20038079)
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Keywords | 環境技術 / 無機工学化学 / 高温腐食 |
Research Abstract |
1.溶融スラグに対する酸化物セラミックスの濡れ性調査 アルミナ、マグネシア、ジルコニア、イットリア、YAGの焼結体、酸化クロムの粉末成形体を使用し、溶融炉の代表的組成であるCaO-SiO_2-Al_2O_3系の溶融スラグに対する濡れ性ならびに反応性を調査した。その結果、基材種によって、次の通り、異なる濡れ性、反応性を示すことが明らかとなった。 ・濡れにくく、スラグとの反応性も低いもの:Cr_2O_3、Al_2O_3 ・スラグとの反応性が高く、濡れ性も高いもの:MgO、Y_2O_3 ・濡れやすいが、スラグとの反応性は低いもの:ZrO_2、YAG この中で、酸化クロムが濡れ性、反応性の面でとくに優れていたが、アルミナ、ジルコニアも耐溶損性耐火物の基材として有望であることが明らかとなった。 2.溶融スラグに対する酸化物セラミックスの溶解性・反応性調査 溶融スラグに対する酸化物セラミックスの溶解性と反応性を調査し、アルミナとジルコニアは比較的に安定であるが、マグネシアは反応性が極めて高いことが分かった。これらの結果は、熱力学的シミュレーションによって説明でき、耐火物基材の探索に極めて有効であることを示した。さらに、製鋼用耐火物への展開をはかるため、MgO-Al_2O_3質耐火物へのスラグ浸潤機構について調査した結果、耐火物組成によって浸潤を抑制できることを見いだし、高性能耐火物の設計指針の体系化が可能であることを示した。
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Research Products
(1 results)