2009 Fiscal Year Annual Research Report
半絶縁性シリコン・カーバイド基板を用いた鉄シリサイド半導体の電気特性評価
Project/Area Number |
20613015
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Research Institution | Kanagawa Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
秋山 賢輔 Kanagawa Industrial Technology Center, 電子技術部, 主任研究員 (70426360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 康男 神奈川県産業技術センター, 電子技術部, 專門研究員 (30426358)
金子 智 神奈川県産業技術センター, 電子技術部, 主任研究員 (40426359)
安井 学 神奈川県産業技術センター, 電子技術部, 主任研究員 (80426361)
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Keywords | エピタキシャル成長 / 鉄シリサイド / 薄膜成長 / 電気特性 / シリコンカーバイド |
Research Abstract |
高純度で高品質な鉄シリサイド半導体(β-FeSi_2)結晶がシリコン(Si)上でのみ形成されているためにデバイス設計が限定される、導特性評価にて基板Siの影響が無視できない、という現状をシリコンカーバイド(SiC)半導体基板上への結晶成長技術を確立することで打破し,β-FeSi_2半導体の真の電気伝導特性を明らかにすることを目的として行う。平成21年度は半絶縁性SiC基板として、パワーデバイス作製で実績がある4H-SiC基板を用いて検討を行った。RFマグネトロン・スパッタ法にてβ-FeSi_2結晶の初期核を形成し、有機金属気相成長法にて結晶成長させることによって、(100)単一配向したβ-FeSi_2薄膜のエピタキシャル成長を実現した。このβ-FeSi_2相の220面をX線回折法による極点評価より、六方晶の4H-SiC基板上に面内に3回対称なドメイン構造を有するエピタキシャル薄膜の形成が明らかとなった。有機金属気相成長法にて直接結晶成長させた場合には、数百nmの微細な結晶粒で構成されるβ-FeSi_2薄膜が、スパッタ法で形成した初期核上では数十μmの粗大粒からなることが確認された。この場合明瞭な粒界は確認されなかった。ホール効果測定法による電気伝導特性評価より、いずれの薄膜試料においても伝導キャリアはホールであり、その移動度は数百nmの微細な結晶粒で構成されるβ-FeSi_2エピタキシャル薄膜では0.1~0.2cm^2/V・sであったのに対して、粒界が見られないβ-FeSi_2エピタキシャル薄膜では13.8cm^2/V・sであり、既報でのバルク単結晶と同レベルであることが明らかとなった。
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Research Products
(8 results)