2008 Fiscal Year Annual Research Report
二分決定グラフに基づく大規模ベイジアンネットワーク解析処理法の研究
Project/Area Number |
20650017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
湊 真一 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (10374612)
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Keywords | 二分決定グラフ / BDD / ZDD / ベイジアンネットワーク / 大規模データ処理 |
Research Abstract |
1. 「二分決定グラフを用いた大規模ベイジアンネットワーク解析処理法」の基本アルゴリズムの開発と改良を行つた. 二分決定グラフは, 変数の順序付けによりサイズが著しく変化する性質があるので, 与えられたベイジアンネットワークの構造情報を用いて比較的よい変数順序を求めるアルゴリズムの開発を進めた. また, 多値論理を2値論理に符号化する方法についても検討する. 問題の規模が大きいとBDDがメモリあふれを起こす場合がある. そこで問題を複数の部分に分割して解く方法についても検討した. 2. 実用規模の例題を用いた性能評価に向けた準備を進めた. ハードウェア/ソフトウェアの故障解析や医学疫学データの解析等, それぞれの分野の専門家と協力して, 本手法の有効性の評価を行うための予備検討を行った. 3. 統計確率モデルを表現し効率よく解析するための, より一般的なデータ構造の研究を進めた. 二分決定グラフは, 元来は組合せ論理データを操作するために開発されたデータ構造であるが, 確率モデルを表現するために特化することで, さらに改善の余地があるかどうかを随時検討した.
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