2008 Fiscal Year Annual Research Report
導電性ニット方式の自在形状外装の実現とEITセンシングの可能性評価
Project/Area Number |
20650021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉海 智晃 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特任講師 (60436558)
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Keywords | 全身感覚外装 / 伸縮型アドオンセンサ外装 / ヒューマノイド |
Research Abstract |
本研究では,ロボットに対してアドオンできる形の,全身分布触覚を実現するために,着脱が容易であり,かつ全身の自由な形状にフィットすることが可能な導電性ニット方式による自在形状外装を実現することを目的とする.導電性ニットによるセンサ構造を開発することにより,全身被覆の際に問題となる関節部の伸縮に対応することが可能になる.また,このような全身感覚外装においては,大量の配線の配置の問題を解決する必要があり,近年ロボット用の感覚センシングの新たな手法として提案されているEIT(電位差からの逆問題解析)に基づく領域内圧力分布の推定法に着目し,導電性ニットセンサにおける適用可能性の評価を行う. 当初計画では,平成20年度に小型試験片での導電性ニットのEITセンシング可能性の評価及び,そのための小型基盤製作,部分アドオン外装の開発を行う予定であったが,EITセンシングの評価を行うためには,押しに対して十分連続的な抵抗値変化を生じる導電性ニットセンサの開発を優先して行う必要があったため,計画を変更し,導電性ニットセンサの特性改良,および,それを用いた部分アドオン外装,小型ヒューマノイド用上半身被覆型アドオン外装を開発し,実際にロボットの行動統合実験において,その実現可能性の評価を行った. その結果,導電性ニットセンサにEITセンシングに十分な連続的アナログ変化を生じさせるためには,適度な抵抗を備えた導電性線維を伸縮性の高い編み方により機械編みしたものを感圧抵抗層とするのが良いことがわかり,それを用いて,ヒューマノイドロボット用サポーター型およびカーディガン型伸縮ニットセンサを開発した.それらを着用した状態で,センサ変化に応じて対人インタラクション行動を行う実験の中で,実際に撫でや押しを区別しながら動作可能なものであることを確認した.
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