2009 Fiscal Year Annual Research Report
非イスラム圏におけるムスリム人口の社会統合-ミクロデータに基づく国際比較研究-
Project/Area Number |
20650040
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小島 宏 Waseda University, 社会科学総合学術院, 教授 (90344241)
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Keywords | ムスリム人口 / 非イスラム圏 / 社会統合 / ミクロデータ / 国際比較 |
Research Abstract |
平成21年度は連携研究者の店田廣文教授が科研費(平成17~18年度基盤研究(C)17530394)で収集した「在日ムスリム調査」と第1回「欧州社会調査」(ESS)の比較分析と同上科研費で収集した「東方政策留学生校友会(ALEPS)調査」の分析を進め、非イスラム圏でのムスリム人口の社会統合に関する分析を行い、その成果を内外の学会で報告した。また、シンガポールにおける宗教別(イスラーム、仏教、ヒンズー教)人口の将来推計やパートナーシップ行動に対する宗教の影響の分析も試みて学会報告を行うとともに、宗教の人口学的行動と出生・家族政策に対する影響に関する文献的・理論的研究に着手して研究会で報告した。 2009年8月にサンフランシスコで開催された米国社会学会大会では国際人口移動部会のラウンドテーブルで在日ムスリムの家族状態の規定要因に関する報告を行って情報交換をするとともに、関連セッションや書籍展示会で米国のムスリム移民に関する情報収集を行った。9月にリスボンで開催された欧州社会学会大会では宗教実践に関する「在日ムスリム調査」と第1回「欧州社会調査」(ESS)の比較分析の結果を報告し、欧州3首都在住のムスリムの比較調査のベルリンとマドリッドの担当責任者に面会し、情報交換を行うとともに研究協力の可能性を探った。9~10月にマラケシュで開催された国際人口学会大会では在日ムスリムの宗教実践の規定要因に関するポスター・セッションに参加するとともに、外国人に対する意識の日欧比較研究の成果を報告して情報交換を行った。また、米国ワシントンのPew Research Centerを中心に実施され、資料提供をした「世界ムスリム人口プロジェクト」の中間報告書発表会に参加し、ムスリム圏・非ムスリム圏におけるムスリム人口に関する最新情報を得ることができた。
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