2009 Fiscal Year Annual Research Report
一流競泳選手の競技力向上を目指した低圧環境下におけるスプリントトレーニングの開発
Project/Area Number |
20650099
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
田口 信教 National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 体育学部, 教授 (10171597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝夫 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (60274867)
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (50224134)
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Keywords | 低圧低酸素環境 / スプリントトレーニング / 一流競泳選手 / 最大酸素摂取量 / 最大酸素借 / 推進パワー / 競泳パフォーマンス |
Research Abstract |
【目的】本年度の研究目的は、昨年度の結果で至適と考えられた低圧低酸素環境下においてスプリントトレーニングを行い、その有効性を確認することであった。 【方法】被検者は、国際大会あるいは日本選手権等に出場経験のある一流競泳選手14名とし、体力レベルが類似するように常圧群(6名:20±1歳)と低圧群(8名:20±1歳)に分けた。トレーニングは週6日の頻度で4週間、加減圧調整可能流水プールにおいて行われた。尚、常圧群は通常環境、低圧群は海抜4000m相当の低圧環境下で実施した。スプリントトレーニングは、10秒程度で疲労困億に至る流速(250%VO_2max程度)で5秒間の運動を10秒の休息を挟みながら5回繰り返す間欠的運動とし、被検者は20分の休憩を挟んでこれを1日に2回行った。トレーニング前後に、最大酸素摂取量、最大酸素借、抵抗指標、最大推進パワー、50m、100m泳パフォーマンスが測定され、効果が評価された。 【結果及び考察】4週間のトレーニング後、最大酸素摂取量は両群ともに変化しなかった。一方、最大酸素借は両群ともに有意に増加したが、その増加率は低圧群において大きいものであった。各被検者の泳速-抵抗関係より得られた抵抗係数と抵抗指数は、両群ともに有意な変化は認められなかったが、最大推進パワーは低圧群のみ有意に増加した。50m、100m泳記録に関しては、両群ともに有意に向上していたが、記録の向上率は低圧群の方が大きかった。以上の結果より、本実験で用いられた4000m相当の低圧環境下におけるスプリントトレーニングは、泳技術を反映するような抵抗指標については何ら変化をもたらさないものの、特にスプリントパフォーマンスと関与の深い無酸素性エネルギー供給能力、および最大推進パワーの向上に有効であり、一流選手においても泳パフォーマンスを効果的に向上させ得ることが示唆された。
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Research Products
(7 results)