2009 Fiscal Year Annual Research Report
舞台芸術家のためのスポーツ生理学的手法による傷害予防方法の策定
Project/Area Number |
20650102
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
河野 照茂 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 教授 (10135048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷田部 かなか 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (00387028)
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Keywords | 解析・評価 / スポーツ傷害 / スポーツ心理 / 舞台芸術 / モデル化 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に行ったフロダンサー46名の外傷・障害調査と、アマダンサー52名を対象に調査を施行し、比較調査を行った。その後、アマダンサーを被験者として外傷・障害発生等について7~9ヶ月間の経時的調査を行った。 まず比較調査について報告するが、外傷・障害の既往は、プロ61%、アマ85%にみられ、外傷・障害の部位は、下肢:プロ80%、アマ87%、体幹:プロ20%、アマ13%であった。その種類は、両ダンサーとも靭帯損傷が最多であった。外傷・障害の重症度がプロでは中等症が58%、重症が31%に対し、アマは中等度27%、重症が55%であった。外傷・障害の既往はアマに多くみられた。部位としてはプロ、アマでの差がなく、下肢がほとんどであり、中でも足関節に多くみられた。過去の外傷・障害が現在のバレエに与える影響も、愁訴も持ちながらバレエを続けているダンサーも、プロに多くみられた。 次に、これまでのバレエダンサーの傷害調査を基に、アマダンサー46名に対してProspective調査を経時的に行い、現在フィードバック中である。内容としては、まず介人前にメディカルチェック等を行い、隔週で直接検診、傷害調査等を行い、愁訴があるものに対しては医師が直接チェックした。同時に筋弾力測定、気分調査等を行った。介入群に対しては、定期的にトレーニング指導や生活指導を行い、コントロール群に対しては特に指導を行わなかった。また介入前に外傷・障害のあった者は75%、下肢:78%、上肢:22%であり、0脚や偏平足が多くみられ、足関節底屈可動域の減少や第1MTP角の増加が起こっていた。 期間の前後には体組成、フットスキャンを計測し母集団の身体特性も考察し、初診から期間中に得られた結果に基づき傷害発生機転、傷害発生因子が明らかになるか現在解析中である。
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