Research Abstract |
生活者の意識の変化や,ロハス的なライフスタイルの提唱と実践は,今後のライフスタイルの一つの方向性を示唆していると推測される.本研究では,ロハス的なライフスタイルの重要な要素の一つであるEcological Lifestyleに注目し,普段の生活の中でよく使用する紙製品の白さに対する色彩許容を知るための視感評価実験を前年度に行った.具体的には,過度の白色化や着色を行っている生活用品として,ノートとコピー用紙といった紙製品を対象として,一般の再生していない非再生紙と仮定した場合と,再生紙と仮定した場合に,赤,橙,黄,緑,青,紫の6色相で3種類の鮮明さに無彩色を加えた計19系列の248色の着色サンプルに対して,被験者が,「使うことができるのか」,「ふさわしいか」,「購入しますか」という3つの問いに答えるというものであった.この実験結果を解析して,再生紙と認識するだけでどの程度色彩の許容が大きくなるのか,また,どの程度嗜好しているのかについて検討を行った.結果としては,再生紙と意識するだけで,色彩許容が大きくなること。ノートの場合の方が,コピー用紙より許容が大きくなること,また,使用可能の色彩領域が,ふさわしかったり購入する色彩領域より大きいことなどを見出してきた.そしてさらに,ISO Brightness評価値と比較し,色彩許容度はISO Brightness値とは,色相によって寄与が異なることを見出した.そして,この関係なども考慮して,紙製品に対する色彩許容を客観的に評価する新たな色彩許容評価式を導いた
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