2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20650117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
谷田貝 麻美子 Chiba University, 教育学部, 准教授 (20200595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 博子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70167013)
佐藤 真理子 文化女子大学, 服装学部, 講師 (10409336)
阿部 恭子 千葉大学, 看護学部, 特任研究員 (00400820)
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Keywords | 乳がん / 衣生活 / 衣服 / 質問紙調査 / 補整下着 / QOL / 快適性 / 被服学 |
Research Abstract |
術後乳がん患者のより豊かな衣生活の支援を目的に、病状や治療段階ごとの衣生活の現状を把握し課題を明らかにするため、患者・体験者を対象に質問紙調査を行った。乳がん術後用補整下着・補整具を展開するインナーウェアメーカーならびに患者会の協力を得て、乳がん手術を経験した顧客・会員334名より回答を得た。集計結果とその分析より、1.年齢・術時の就業状況・術後経過年数・病期・術式(温存または全摘)等の調査対象者の属性、2.術式だけではとらえれない、切除部位や範囲など、衣服の形態適合性や運動機能面に関わるバストの変形の実態、3.術後後遺症や手術と併用する治療の副作用に由来し、衣服の温熱的快適性・触感に関わる衣服素材の特性・着装の工夫等の面からも対策が必要な、短期的・長期的な問題点、4.衣生活に関わるQOL、5.補整下着・補整具の利用実態(種類・特徴、利用方法、購入方法、満足度など)、6.衣生活全般の不具合、7.術前術後のおしゃれ意識の変化、について知見を得ることができた。さらに、切除部位・範囲からみたバストの状態によって調査対象者をグループ分けし、補整下着・補整具の利用実態と不具合、衣生活全般の不具合、おしゃれ意識について分析した。これらの結果より、多岐にわたる複雑な諸問題を概観するとともに、衣生活の現状の一端を整理することができた。とくに、補整下着・補整具に関しては、術側の蒸れ感・熱感、ずり上がりなど、早急な対応を必要とする課題が明らかとなり、課題解決のための基礎データ収集の必要性が示唆された。
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