2008 Fiscal Year Annual Research Report
都市排出権取引(都市CDM)のための水俣モデル構築
Project/Area Number |
20651011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 昭雄 Kumamoto University, 自然科学研究科, 特任教授 (90467978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 修 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (10037971)
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Keywords | 排出権取引 / 二酸化炭素排出削減 |
Research Abstract |
水俣市の温室効果ガス排出量(GHG)の実態を把握するため,市内のエネルギー消費をセクター別に分け,エネルギー消費量実態調査を行った.また運輸貨物部門由来のGHG排出量を推定するため,水俣市の物質フロー調査を目的に、産業部門の主要事業所に対する物質移動状況調査をおこなった。またエネルギー実態調査の補間として,電力会社,ガス会社データ及び公的統計の関連データを調査した。物質フロー調査の補間としては,有効回答が得られなかった事業所について国土・交通省物流センサスのデータを解析し、当該事業所の業種及び事業所規模に対応させることで貨物流動量を推定した。また作成した物質フロー図より,水俣市の貨物部門のエネルギーフローを推定し,エネルギー消費実態調査結果等を利用して,2006年度のエネルギーフロー及び物質フロー図を作成した。 GHG排出量は,このエネルギーフロー図からエネルギー起源のGHGを,物質フロー図から非エネルギー起源GHGを,森林による吸収量は,森林面積の変化量から推定した。 また民生家庭部門からのGHG排出量のべースライン作成と,今後の抑制策の検討,抑制効果の把握のため,総務省の家計消費調査を計算機統計学的手法(ベイズ推定と遺伝的アルゴリズムの組み合わせ)により分析し,九州地区の世帯属性(世帯人数,家族構成)別エネルギー需要量及び経年変化を推定した。この値を用いて,九州地区のベースラインの将来推計モデルを作成する予定である。
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