2008 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化カーボンナノチューブハニカム構造体の創成
Project/Area Number |
20651032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 教授 (80136530)
|
Keywords | カーボンナノチューブ / ハニカム構造 / 自己組織化 / PETフィルム / イオン交換 / 導電性ナノチューブ |
Research Abstract |
本申請者は、2007年に、自己組織化によりガラス基板上にカーボンナノチューブハニカム構造が形成出来ることを世界で初めて見いだし、本研究では、この新しい独自の成果をもとに、「溶媒可溶化単層(および多層)カーボンナノチューブを素材とする、フレキシブルポリマーフィルムおよびシリコンウエハー上での導電性のハニカム構造体の構築と特性解明」に関する萌芽研究を遂行している。平成20年度の成果は以下の通りである。 まず、酸処理単層CNT(SWNT)とカチオン脂質とのイオンコンプレックス化により、溶媒可溶化な、Complex1を合成した。これを、ベンゼン、クロロフォルム、塩化メチレンンに可溶化し、透明PETフィルム上にハニカム構造を作成する条件を探索した。PETの前処理がハニカム構造形成に重要であることがわかった。すなわち、PETフィルムをアルカリ処理して、過水分化して、表面の親水性を向上させる必要があることがわかった。親水化PETフィルムに相対湿度60%以上でキャスト法によりハニカム構造を作成することが出来ることがわかった。溶媒およびComplex1の濃度により、ハニカムの口径の制御が可能であった。 形成されたPETフィルム上のハニカムフィルムは、絶縁性であったが、p-トルエンスルホン酸によるイオン交換により、カチオン脂質を除去したところ、1000-10000Ω/面積程度の導電性ハニカムフィルムが得られることがわかった。
|
Research Products
(2 results)