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2008 Fiscal Year Annual Research Report

『與車図考』の研究

Research Project

Project/Area Number 20652048
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionThe University of Shiga Prefecture

Principal Investigator

京樂 真帆子  The University of Shiga Prefecture, 人間文化学部, 准教授 (00282260)

Keywords日本史 / 平安貴族 / 有識故実 / 車制 / 古記録
Research Abstract

本研究は、平安時代以来の輿・牛車に関する重要文献でありながら、そのテキストクリティークが今まで全くなされてこなかった『輿車図考』を校訂していくための基礎作業である。
本年度は、計画通り、故実叢書本『輿車図考』をテキストデータ化した。刊本をOCRで読み込んだ後、文字の読み取り間違いや、旧字などを打ち直していった。
さらに、引用史料及び典拠となっている史料と突き合わせ、文字の異同を確認していった。その過程で、引用部分の範囲を確定し、そのことによって、筆者松平定信の私見を抽出することができた。また、典拠からの引用部分を確定することで、定信の編纂方針を探ることができることを確認した。但し、引用史料などには刊本になっていないものも多く、今年度ではすべての史料確認を終わることはできなかった。
そして、『輿車図考』と『蛙抄』との密接な関係を確認することができた。『蛙抄』には先行研究が無く、善本の確認もできていない。『輿車図考』写本の探究とあわせて、『蛙抄』写本についても分析する必要があることを確認した。
また、『輿車図考』諸写本の閲覧、写真の購入も行った。故実叢書本との文字の異同をつきあわせることで、単純な校正ミスのみならず、書写段階での改編を確認することができた。特に、史料編纂所本は草稿本であり、他の写本とはカテゴリー分けが異なっている。現在の『輿車図考』に至るまでの編纂作業の過程を推し量ることができることがわかった。
『輿車図考』諸写本は数が多く、刊本との突き合わせ作業にはかなりの時間を要する。各写本の文字の個性もあり、文字の異同をどこまで指摘するか、今後も考えていく必要がある。

  • Research Products

    (2 results)

All 2009 2008

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] ベトナムにおける戦争と女性-反戦運動と「英雄の母」-2009

    • Author(s)
      京楽真帆子, 伊藤哲司, 岩佐淳一
    • Journal Title

      人間文化 第25号

      Pages: 15-25

  • [Book] 『源氏物語』をいま読み解く2薫りの源氏物語2008

    • Author(s)
      三田村雅子, 他編(共著)
    • Total Pages
      229
    • Publisher
      翰林書房

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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