2008 Fiscal Year Annual Research Report
「身体で覚える」ニューロフィードバックを用いた自己コントロールプログラムの開発
Project/Area Number |
20653047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大村 一史 Yamagata University, 地域教育文化学部, 准教授 (90431634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 猛浩 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (80292407)
楠本 健二 山形大学, 地域教育文化学部, 助教 (90398008)
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Keywords | 臨床心理学 / セルフコントロール / 実験系心理学 |
Research Abstract |
初年度は、脳波と用いたニューロフィードバックと皮膚電位・脈波を用いたバイオフィードバックをそれぞれ独立の系として確立することを試みた。特に、本研究資金の援助を得て導入した脳波計を用いたシステムの構築をメインに行った。システムに既存の簡易的なフィードバックを利用した場合は、予備実験においてそれほどのフィードバック効果が期待できないようであった。そのため、独自システムの早期構築が求められるが、脳波計独自の規格に適合するような制御に関するソフトウェアの組み込みに時間を要している。来年度も引き続き、この独自システムの構築を継続する。 上記のニューロフィードバックシステムの構築と平行して、フィードバックを用いた自己コントロールプログラムを適用した場合に、どのように自己コントロールが改善されたのかを評価検討するためにプログラム適用前と適用後に実施する心理行動実験の検討を行った。衝動性と数種の実行機能測定の心理課題を検討した結果、従前より検討していたStop-signal課題に加えて、新たに導入した時間評価課題も衝動性との関連が認められた。衝動性傾向が高くなるにつれて、心理的時間感覚は早くなるという結果を得た。これらの心理課題を自己コントロールプログラムの評価に利用していく予定である。 さらに、研究分担者を中心に、プログラム適用前の衝動性傾向を広く検討するための質問紙調査が行われた。衝動性傾向と栄養摂取状況、食生活・生活リズムとの関連が示された。成果は学会で発表され、今後はこの知見をプログラムの指導に活かしていく予定である。
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Research Products
(2 results)