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2010 Fiscal Year Annual Research Report

瞬目を指標とした重症心身障害児・者の環境刺激受容形成評価の試み

Research Project

Project/Area Number 20653079
Research InstitutionThe University of Aizu Junior College Division

Principal Investigator

林 恵津子  会津大学, 短期大学部・社会福祉学科, 教授 (00413013)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 裕  川村学園女子大学, 教育学部, 准教授 (40255196)
Keywords重症心身障害 / 瞬き / 形成評価
Research Abstract

重症心身障がいのある人は、表出行動に著しい困難がある。そのため、言語・非言語コミュニケーション手段を用いて、意図や感情を伝えることが難しい。療育にあたるものは、自らの働きかけが届いている、本人に快適な刺激であると想定して支援にあたっている。しかし、本人に不快なもしくは届きにくい刺激を提示している可能性も否定できず、その結果、支援者の自己効力感の低下につながる場合もある。より適切な支援のあり方を求めて、重症心身障がい児・者では、覚醒状態や緊張、注意の様相について客観的評価が求められている。
本研究は、重症心身障がい児・者の個別の指導・支援計画における評価ツールとしての瞬きの活用を試みるために、対人刺激の提示による瞬きの変化を検討した。記録への協力者は、重症心身障害児病棟に入院する80名の患児・者である。今年度は最終年度になるので、3年間の取り組みを総括した。明らかになったのは以下の点である。
○追視や表情変化など表出行動の乏しい事例でも、働きかけにより瞬きの頻度や速さに変化が見られた。
○瞬きの全くみられない事例、極端に頻度の低い事例が対象者の半数を占めた。
○瞬きの様相に経年変化の現れた事例があった。
表出行動の乏しい事例でも、働きかけによって瞬きの頻度や速さに変化があることを記録できたことは大きな収穫である。覚醒や情動の表れとして本人理解の指標となるだろう。重症心身障害児・者では、極端に瞬きの頻度が少ない例が多かったが、この背景については他指標の導入などによって明らかにしていく必要がある。また、3年間の記録を比較検討したところ、経年的変化のみられた事例があった。先行研究から乳幼児では瞬きに発達的変化が観察されることが分かっている。今後は、認知・行動の表出行動を詳細に観察し、瞬きの発達的変化をとらえていきたい。これにより、瞬きを指標とした神経系の発達にも論を進めていけるだろう。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011 2010

All Journal Article (2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 瞬目を指標とした重症心身障害児(者)の人関連刺激受容評価2011

    • Author(s)
      林恵津子・大石武信・田中裕・田多英興
    • Journal Title

      会津大学短期大学部研究年報

      Volume: 68 Pages: 85-93

  • [Journal Article] 重症心身障がい児・者の刺激受容評価としての瞬目2011

    • Author(s)
      田中裕・大石武信・林恵津子・田多英興
    • Journal Title

      川村学園女子大学研究紀要

      Volume: 20 Pages: 147-157

  • [Presentation] 視覚障害者と無眼球者における瞬き2010

    • Author(s)
      林恵津子
    • Organizer
      第28回日本生理心理学会学術大会
    • Place of Presentation
      茨城大学
    • Year and Date
      20100500

URL: 

Published: 2012-07-19  

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