2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20654052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
川嵜 智佑 Ehime University, 理工学研究科, 教授 (50136363)
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Keywords | ナピア岩体リーセルラルセン山 / 変鉄岩 / Fe^<3+>固容反応 / 珪線石 / 石英 / ヘマタイト / イルメナイト / コランダム |
Research Abstract |
1.珪線石へのFe^<3+>固容量を、(a)ヘマタイトと共存する系、(b)イルメナイトと共存する系について、5-15kbarの圧力範囲で、温度を1050℃に固定して調べた。ヘマタイトと共存する珪線石へのFe^<3+>固容反応は[chemical formula]により、記述され、コランダムの生成を伴うことを確認した。これにより、珪線石Al_2SiO_5がFeAlSiO_5とではなくFe_2SiO_5と固溶体を形成することを確認できた。イルメナイトと共存する珪線石へのFe^<3+>固容反応は[chemical formula]で記述されることが明らかになった。珪線石へのFe^<3+>固容量は、圧力や酸素分圧とともに増加することを見出した。 2.ナピア岩体リーセルラルセン山に産する変鉄岩の相平衡実験から、7kbarと11kbarの間の圧力でイルメナイト+珪線石+石英からザクロ石+ルチルへと安定相が変化することを見出した。これと、この岩石の鉱物化学組成などの記載データから、この岩石が11kbarの圧力条件のもとで等圧的に780℃まで冷却したことを明らかにした。また、石英に固溶するFe^<3+>量が圧力とともに減少することを確認した。
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