2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20655031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
袁 徳其 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (70304962)
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Keywords | 選択的反応 / シクロデキストリン / 機能性分子 |
Research Abstract |
1.シクロデキストリンの転位反応におけるベクトル選択性 イミダゾール基をβ-CDの6位に導入し、それを指向性触媒として利用し、CDの二箇所目の修飾位置を正確に制御することを図った。イミダゾリルーβ-CDを水中でスルホニルクロリドと反応させると、(一級水酸基から見て)イミダゾール基から反時計回り方向の三つ目の6E位のみがスルホニル化させた。また、フェニルアセテートを反応剤として用いると、反時計回り方向の一つ目の6G位のみがアシル化を受けることが分かった。更に、2-イミダゾリルチオーβ-CDを用いて同様にスルホニル化反応を行い、時計回り方向の一つ目の6B位のみを選択的にスルホニル化することに成功した。これらの結果により、CDにおける一箇所目の修飾基を指向性触媒として利用し、二箇所目の修飾位置を正確に制御できることが明らかとなった。 2.シクロデキストリンの架橋反応におけるベクトル選択性 スルフィド結合を通じてシステインをβ-CDの一級水酸基側に導入した後、アミノ基を保護し、脱水条件下で分子内エステルを形成させ、生成物を単離し構造を決定した。その結果、ラクトン化反応は時計回り方向の一つ目の6B位で特異的に起こることを明らかにした。また、ラクトン構造を保った上で、生生物を脱保護し、アミノ基を選択的に修飾することに成功した。
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Research Products
(12 results)