2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20655036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
芳坂 貴弘 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 准教授 (30263619)
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Keywords | 蛋白質 / 核酸 / バイオテクノロジー / 非天然アミノ酸 / ペプチド / ポリエチレングリコール |
Research Abstract |
本研究では、4塩基コドンを用いてペプチド鎖を付加した非天然アミノ酸をタンパク質へ導入することで、枝分れ構造を有するタンパク質を合成するための新しい手法を開発することを目的とした。このために、p-アミノフェニルアラニンの側鎖アミノ基に種々のジペプチドを付加した非天然アミノ酸誘導体の化学合成を行なった。今後、タンパク質への導入を評価する予定である。また、長鎖の分子鎖がタンパク質へ導入できるかどうか検討するために、ポリエチレングリコール(PEG)鎖の導入を試みた。エチレングリコールの繰り返し単位が4、8、12のPEG鎖をアミノフェニルアラニンの側鎖に結合させて、タンパク質への導入を評価したところ、いずれの鎖長についても導入が可能であることが確認された。ただし、PEG鎖長が長くなると導入効率は低下して、また導入部位の制限が生じることが見い出された。一方、リジンの側鎖にPEG鎖を結合させた場合は、アミノフェニルアラニンに比べて導入効率が著しく低下した。この結果は、長鎖の分子鎖であっても、アミノフェニルアラニンの側鎖に結合させることによって、タンパク質への導入が可能となることを示唆している。今後、同様の分子設計により、長鎖のペプチド鎖を導入も可能となることが期待される。また、PEG鎖のような分子鎖をタンパク質に導入することによって、タンパク質の特性、特に安定性を向上させることができるようになることも期待される。
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