2008 Fiscal Year Annual Research Report
新奇量子構造SiGeナノハットおよびナノリングの自己組織的形成
Project/Area Number |
20656007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末光 眞希 Tohoku University, 電気通信研究所, 教授 (00134057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝岡 秀人 東北大学, 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究主幹 (40370340)
遠田 義晴 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (20232986)
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Keywords | Geドット / ナノ構造 / Siスペーサ層 |
Research Abstract |
シリコン(Si)基板上に自己形成されたゲルマニウム(Ge)アイランドは、これを保護するSi層でキャッピングされることで、そのサイズ、形状、化学組成が劇的に変わり得る。本研究は、申請者らが最近見出したSiキャップ層形成時に生成する半球状のGeアイランドの周辺にリング状の「つば」が付随した「ナノハット」の発現メカニズムを解明し、そのサイズと密度を制御するプロセスを構築するとともに、これらナノ構造の量子物性の探索と応用展開の指針を得ることを目的として研究を行った。 本年度は、まず、オージェ電子分光によるナノハット構造内部の組成分析を試みた。その結果、同構造の詳細な組成情報を得るにはオージェ電子分光法では不十分であり、今後、光電子分光顕微測定(PEEM)が必要であることを認識した。このため、本年度の後半はPEEM測定の準備を行なった。 次に、ナノハット形成における水素の役割解明を明らかにすべく、その第一段階としてSiキャップ層形成Geアイランド形状の水素アニールによる影響を調べた。その結果、同じアニール温度であっても、水素圧力によってGeアイランドの形状変化に大きな違いが見られることを発見した。これは、GeとSiの水素拡散を水素が抑制すると考えることで理解される。また、水素の影響をより直接検証するため、水素の存在しない環境下でSiキャップ層製膜を行なうべくSi蒸発源を当該補助金で購入して固体ソースMBE装置を構築し、本年度はその基本性能の確認を行なった。
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Research Products
(2 results)