2008 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロキシアパタイトーチタン医用傾斜機能材料のMIM法による創生技術と強度評価
Project/Area Number |
20656019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
荒木 弘安 Shizuoka University, 工学部, 助教 (60115433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東郷 敬一郎 静岡大学, 工学部, 教授 (10155492)
島村 佳伸 静岡大学, 工学部, 准教授 (80272673)
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / チタン / 傾斜機能複合材料 / 粉末冶金 / 強度特性 / 経年変化割れ / 部分安定化ジルコニア / 化合物 |
Research Abstract |
高い生体親和性を示すハイドロキシアパタイト(HaP)と細胞毒性を示さず高い生体適合性を有し,高い強度・靭性を示すチタン(Ti)からなる傾斜機能複合材料の概念を骨インプラント材料に適用することを考え,本研究ではHaPとTiからなる非傾斜複合材料および傾斜材料のMIM法による作製技術を確立し強度評価を行うことを目的としている.今年度はHaPと純Ti,部分安定化ジルコニア(PSZ)と純Tiの組み合わせで,それぞれの複合材料を粉末冶金法により作製し,その強度特性を評価するとともに,MIMによる作製の可能性を探った.その結果HaP-Ti複合材料の焼結材において,HaP相にTi粒子を分散させることによりその強度をかなり高めることができるが,経年変化による割れが発生しやがては試料の破壊に至ることがわかった.また,これらの試料をXRD解析した結果,HaPとTiを混合し焼結した場合にHaPの分解が起こり,複数の化合物が生成されており,これらの化合物によって強度は大きく影響されるものと推測される. 一方,PSZ-Ti複合材料の焼結材では,弾性率および硬さは,両者の配合割合にかかわらず複合則による予測値よりもかなり高い値を示したが,曲げ強度,破壊靭性値はPSZ,Tiそれぞれの原料体の値より著しく低下した.XRD解析により化合物Ti2ZrOが界面に生成されていることがわかった.またこれらの複合材料はMIMにより作製可能であることを示した.最適な条件は次年度の課題である.
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