2008 Fiscal Year Annual Research Report
表面形状と光学的厚さ分布の同時測定を特徴とした波長走査干渉法に関する研究
Project/Area Number |
20656024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
光石 衛 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (90183110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 直彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (70372406)
日比野 謙一 産業技術総合研究所, 主任研究員 (60357845)
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Keywords | 光計測 / 表面形状 / 厚さ分布 / 位相シフト法 / 波長走査法 / マスクガラス / 非線形性 / 干渉縞解析 |
Research Abstract |
本研究では,マスクガラスや結晶等の超精密光学材料の表面形状と絶対的な光学的厚さ分布を同時に測定する新しい手法を提案することを目的としている.そのために(1)波長走査干渉により,透明材料の表面形状と光学的厚さ分布を同時に測定する干渉計測法の方法の策定,(2)位相シフト法と波長走査法を統合することにより,従来の波長走査による絶対的厚さ分布計測の分解能3umを30nmまで向上させる方策と実証実験を遂行する. 波長走査法は,周波数解析による厚さ・形状同時測定が可能となっているが,波長走査幅の制約から測定精度が数ミクロンに止まり,ナノメートル分解能の測定には未だ発展できていない.しかしながら,研究代表者らが提案する誤差補償位相シフト技術を補完的に波長走査法に統合することで,この手法の測定精度を数十ナノメートルまで向上させようとするアプローチはこれまでにない全く新しい発想である.本年度は,研究目的に照らし下記を遂行した. 1.波長走査光干渉計による画像取得と非線形性の測定 ナノメートル分解能の測定を実現するためには,波長走査の非線形性の測定と補償が必須である.そこで,波長可変ダイオードレーザー光を干渉計に設置し,位相シフト法により波長走査に伴う位相変化を精密に測定することで,非線形性を測定した. 2.干渉縞画像解析アルゴリズムの設計 位相シフト法により厚さ分布を表す位相を効率的に抽出するためには,ノイズ源の特定とその周波数の特定を精密に行う必要がある.マスクガラスの光学的厚さ分布を測定対象とした場合の内部散乱光の周波数,干渉計内部の散乱光周波数等,信号・ノイズ周波数の分析を行い,効率的なノイズ除去を可能とする位相抽出アルゴリズムを設計した. ノイズを効率的に除去し,また観測時間を最小とするために,取得する画像数を最小化する実験パラメータを選択した.作成した位相シフトアルゴリズムを干渉計に搭載して,有効性を検討した.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Measurement of absolute optical thickness distribution of a mask-glass by wavelength tuning interferometry2008
Author(s)
Hibino, K., Kim, Y., Bitou, Y., Ohsawa, S., Sugita, N., Mitsuishi, M.
Organizer
Proceedings of SPIE
Place of Presentation
San Diego, USA
Year and Date
2008-08-11