2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
清水 淳 Ibaraki University, 工学部, 准教授 (40292479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾嶌 裕隆 茨城大学, 工学部, 助教 (90375361)
山本 武幸 茨城大学, 工学部, 技術職員 (40396594)
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Keywords | トライボロジー / 掘起し / 電極 / 陽極酸化 / ナノパターン / 引っかき |
Research Abstract |
本研究では, ナノ・マイクロ引っかきによって生じる掘起し(塑性盛上り)による極微小隆起細線パターンをナノ電極リソグラフィー用の電極として利用する方法を提案するため, ナノ電極の創成とそれを用いたナノ電極リソグラフィーを行なう. これにより, 比較的簡便な機械加工により, 半導体用マスクレスエッチングナノパターン創成のためのナノ電極製造が見込める. H20年度は, 以下の内容について検討し, それぞれ成果を得た. (1) 銅を加工対象の電極金属材料に想定し, ダイヤモンド工具によるナノ引っかき現象の分子動力学シミュレーションを行ない, 工具前面が鋭利な工具の方が, 掘起しが安定して生成されることを明らかにした. (2) 研磨によりSiプローブおよびダイヤモンドプローブ引っかき工具を,CMG(化学作用援用研削)により電極用基板試料の準備をした. さらに, 基板試料上に金および白金スパッタ蒸着をし, 算術平均粗さ0.3nm, 最大高さ2nmのナノ電極用試料を準備した. (3) (1) のシミュレーションの結果を参考に条件設定し, 原子間力顕微鏡上においてナノ引っかきによる微小掘起しパターンの創成と評価を行なった. その結果, 高さ2〜3nmの掘起しによる微細パターンをラインアンドスペース150nm程度で製作することができた. さらに, 白金よりも金の方が, より微細なナノパターンを得るのに適することを明らかにした. (4) ナノ電極リソグラフィー用ユニット(治具)の設計を行ない, 次年度実施のナノ電極リソグラフィー実験に備えた.
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