2008 Fiscal Year Annual Research Report
非定常圧力場可視化計測のための超高感度感圧分子センサの開発
Project/Area Number |
20656031
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅井 圭介 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (40358669)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 大樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70360724)
|
Keywords | 可視化 / 流体工学 / 先端機能デバイス / 計測工学 / ナノ材料 |
Research Abstract |
従来の圧力計測技術の限界を打ち破る革新的な手法として, (1) ナノ多孔質膜を用いた感圧分子センサと(2) 信号処理を利用したPhase-Lock計測法の開発に取り組んだ. 今年度は感圧塗料計測の適用範囲を低速・非定常現象に拡大することを目的に, 多孔質ナルミナを利用した差圧型感圧分子センサ膜の試作と"ゆらぎ"が存在する周期現象に適用可能なデジタル信号処理系の開発評価を行った. 合わせて, フェンスアクチュエータによって励起される非定常圧力場の計測にPhase-Lock計測法(従来型)を適用し, 実験でこれらの手法の適用限界を評価した. その結果以下に示す成果が得られた. ・多孔質アルミナを用いた差圧応答型PSPの特性を大気圧からの差圧1kPaの範囲で調べた. 開発した差圧応答型PSPは, 従来のPSPの100倍以上の圧力感度を持つことがわかつた. 圧力感度は差圧と線形関係にあり, 圧力感度には再現性があることがわかった. 一方, 圧力感度は多孔質膜の細孔径によって変化し, これを低速における変動圧計測に適用するには, 膜厚や細孔径など各パラメータと圧力感度特性との関係を調べる必要があることがわかった. ・信号処理を利用したPhase-Lock計測法を評価するため, 角柱側面に周期的に生じる"ゆらぎ"をもった非定常圧力変動の計測に適用した. 風洞試験により得られた結果から, この技術の計測精度および課題を評価したところ, 角柱側面でピーク周波数150Hzで変動する圧力分布を振幅0.1〜0.3kPaで正弦振動する圧力変動が捉えられることがわかった. ただ, 現状では位相分解能が十分ではなく, 今後は計測システムの改良や新たな位相検出手法の開発が必要であることが明らかになった.
|
Research Products
(7 results)