2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体分散プラズマ流の帯電制御による細胞空間格子配列法の開発
Project/Area Number |
20656033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 岳彦 Tohoku University, 流体科学研究所, 准教授 (10302225)
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Keywords | 流体工学 / 機械力学・制御 / 生物・生体工学 / プラズマ加工 / バイオテクノロジー / 微粒子プラズマ / 帯電 / 細胞 |
Research Abstract |
本研究は, 大気圧プラズマ流中に細胞を包含するナノ・マイクロスケールの液滴を分散し, その帯電量を制御することにより, 細胞を空間格子構造に均一配列させる研究課題であり, 革新的な遺伝子導入プロトコル創成への基礎研究と成すことを目的としている. 平成20年度は, 研究実施計画に沿って, 微小液滴生成・帯電と空間格子配列形成・最適化および理論解析モデルの検討を行った. (1) 微小液滴の空間格子配列形成装置の作製については, 当初計画した過飽和水蒸気を温度制御による生成法や超音波噴霧生成法での微小液滴の生成輸送は困難であった. そこで, 水溶液を蒸発凝縮法させる手法により微小液滴を生成輸送させた. 生成した微小液滴を誘電体バリア放電を行うプラズマ生成容器に導入し, 帯電させる装置を作製した. (2) 微小液滴の配列・挙動観察システムについては, レーザーシートとデジタルマイクロスコープ, 1000フレーム/秒の高速度カメラを用いてシステムを構築した. これにより, 微小液滴の動的挙動の解析が可能になった. (3) 微小液滴配列の最適化については, 帯電した微小液滴がクーロン相互作用を及ぼしているかどうかについて解析した.プラズマを生成していない状態に対して, プラズマ生成により帯電させている状態では, 微小液滴は流動場により移動しているにもかかわらず, 粒子間の相関が強いことを示唆する結果を得た. (4) 微小液滴配列の理論モデルの検討については, 連携研究者との意見交換や海外共同研究先のマックスプランク地球圏外物理研究所(ドイツ)と相互訪問を行い, プラズマ結晶の理論に関する討論を行った.
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