2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656042
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
工藤 隆男 八戸工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (10110214)
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Keywords | エンコーダ / 計測工学 / 知能機械 / 機械要素 |
Research Abstract |
絶対座標を出力できるエンコーダは,原点復帰の必要が無く,電源投入時に即始動できるという利点がある.しかし,回転軸にスリットなどを有する機械式絶対座標エンコーダはその構造が複雑であり,小型化のボトルネックになりがちであるという問題がある.そこで,球体表面に着けた模様を1台の小型カメラで撮影した画像から,X軸及びY軸周りの回転角度を復元するシンプルな構造の絶対座標2軸ロータリーエンコーダについて検討した. 球体表面の模様をカメラで捉え,その回転角度を復元するためには,模様の3次元座標が必要になる.3次元座標復元を,2台以上のカメラを用いた両眼視法や複眼視法により取得した複数枚の画像の対応点探索に基づき行う場合,計算量が多くなりがちである.そこで,対応点探索を不要にするために,映像を1枚だけ用いる単眼視法を用いる場合,球体の奥行き座標を復元するためには,何らかの制約条件が必要になる.そこで,実際の球体の直径とその映し出された球体の直径の比を用い,球体の奥行き座標を復元した.球体表面の模様の個数が多くなると,その識別が困難になることが懸念される.そこで,球の回転角度に対する画像上の模様の移動範囲から,模様間隔を各軸周りに60°間隔で配置した.カメラの光軸が球の中心を通過するように配置したカメラで撮影を行い,球体をX軸及びY軸周りの各回転方向に回転させた時の回転角度を復元した結果5%~35%の誤差で復元できた.模様が画像中心から遠ざかるほど誤差は大きくなる.この原因は,球体の撮影画像である円の周辺部に近づくほど,1画素あたりの回転角度分解能が小さくなるためである.
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