2008 Fiscal Year Annual Research Report
導電性芯を持つ高分子繊維集積化による生体模倣型凝着デバイスの実現
Project/Area Number |
20656045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 滋規 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30313349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鞠谷 雄士 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70153046)
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Keywords | 高分子繊維 / 生体模倣 / 静電チャック / 導電性芯 / 静電力 |
Research Abstract |
本研究では,導電性芯を持つ高分子繊維によって実現される『マイクロ静電チャック』を集積化・構造化することによって,対象の材質・表面粗さを問わず有効に働く新しいタイプの『生体模倣型凝着デバイス』を開発すること」を目的とする. 平成20年度は導電性芯を持つ高分子繊維の試作を行った.具体的には高分子溶融紡糸技術に基づく繊維状複合材料製作技術を用いて導電性芯を持つ高分子繊維を製作した.これは芯材に1芯導電性材料を用いたものでマイクロ静電チャック用高分子繊維として機能するものである. さらに,試作した繊維の性能評価を微小力計測装置によって行った.微小力計測装置は実体型光学式デジタルマイクロスコープ, 3軸自動ステージ,静電容量式変位センサから構成されている.対象物としての試料を固定し,繊維を試料に垂直な方向に変位させる.この際,平行平板式のカンチレバーの変位を静電容量式変位センサで計測することによって繊維・試料間の微小力を求めた.印加電圧と発生静電力の関係が得られるとともに,この微小力計測装置を用いることにより繊維・試料間のフォースカーブ(変位-力曲線)が得られ,繊維・試料間において,どのような静電的な相互作用が起きているのかを考察し,マイクロ静電チャック用高分子繊維高機能化への指針を得た.
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