2008 Fiscal Year Annual Research Report
動物用MRIへの応用を目的とした高温バルク超電導磁石の磁場均一化
Project/Area Number |
20656047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関野 正樹 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (20401036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 博之 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10203754)
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Keywords | 超電導材料・素子 / 電気機器工学 / 生物・生体工学 / バイオ関連機器 / 磁気共鳴 |
Research Abstract |
代表者の関野は主に磁場分布の数値解析を,分担者の大崎は主に着磁実験を担当した.本年度はまず,バルク超伝導体と超電導薄膜を,磁場中冷却法により着磁した場合について,磁場分布の数値解析を行った.バルク超電導体は,ガドリニウム系材料で作られた直径46mm,高さ15mmの円柱形標準品を対象とした.薄膜は,直径2インチのMg0基板上にイットリウム系材料(YBCO)で厚さ2μmに成膜したものを対象とした.解析には2次元軸対称および3次元の有限要素法を用いた.バルク超電導体を上下1個ずつ対向させ,その間に磁場均一空間を確保する基本設計とした.数値解析においては,バルク超電導体および超電導薄膜の超電導磁気気特性を臨界状態モデルにいより表現した.バルク超電導体は,製造過程で超電導特性の不均一がある程度生じるのは避けられないので,不均一を持たせたモデルを取り入れて,これが磁場分布に与える影響も明らかにした.実験では,上記サイズを有するバルク超電導体と超電導薄膜を上下に対向させて配置するためのホルダーと,ホールセンサを3軸に走査して磁場分布を測定するシステムを設計・製作した.このセンサシステムは.磁場を測定するためのホールセンサが内蔵されたプローブと,それを走査するための3軸ロボットモジュール,そしてそれらをコントロールしデータをサンプリングするPCで構成した.ロボットモジュールは,非磁性材料で構成されており,調音波モータで駆動することを特徴としている.また,着磁時にはバルク超電導体を上下に対向させるのに対して,磁場分布測定時には左右に対向させる必要があることから,超電導体を液体窒素に浸けたままで90度回転させる機構も備えている.
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