2010 Fiscal Year Annual Research Report
電界誘起光第二次高調波による有機FET構造素子内のキャリヤ輸送機構の評価
Project/Area Number |
20656052
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩本 光正 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40143664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間中 孝彰 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20323800)
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Keywords | マックスウェル変位電流 / 光第2次高調波 / 有機FET / 有機EL / キャリア注入 / 界面双極子エネルギー |
Research Abstract |
本研究では、分子形状の特徴と界面分子膜の柔構造性を結ぶ物理の探求を可能とするMDC(マックスウェル変位電流測定)から得られる知見を活用しながら、有機材料内のキャリヤ移動を直視可能とするEFISHG(電界誘起光第2次高調波測定)を用い、フレキシブルな有機材料の独特な電子輸送を解き明かす手法を探究する。 本年度は昨年度に引き続き、顕微SHG技術により、FET動作時の電極注入界面とチャネル部に形成される電界分布の計測、及び顕微SHGによる有機FET構造体中のキャリヤ注入とEL発光現象の評価を行った。また、縦型の素子を用いたSHG測定からは、キャリア注入および誘電体界面における電荷蓄積を直接評価した。特に今年度は、絶縁体のフレキシブル性に着目し、強誘電性高分子を用いた場合におけるMIM構造素子における電荷注入の特徴について検討をおこなった。また、FET構造素子に関しても、絶縁膜にナノ粒子を混合させた場合や、ダイポール性の単分子膜を挿入することによる閾値電圧のシフトについて詳細に検討を行った。一方で、昨年度に引き続きトラップによる分極伝搬の変化について検討を行い、トラップが満たされることによる移動度の変化等について評価した。 一方で、有機分子膜のフレキシブル性に関する検討として、以前から研究を進めていた水面上単分子膜におけるドメイン構造に関しても評価をおこなった。いわゆる水面上L膜において、膜の圧縮に伴ってドメイン形状が離散的に変化していく様子を確認することができた。
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Research Products
(24 results)