2008 Fiscal Year Annual Research Report
電磁波エバネッセント波による波長限界を超えた高分解能計測・映像技術の創出
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20656066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山越 芳樹 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (10174640)
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Keywords | エバネッセント波 / 計測 / イメージング / ドップラー |
Research Abstract |
本研究は、電磁波のエバネッセント波を媒質内部の映像化や計測のための「新たな波動」として利用するための(1)検出技術、(2)信号処理法、(3)画像処理技術を開発し、この波の特徴を最大限に生かした新規計測、映像再生手法を開拓することを目的としている。本年度は以下の2点に焦点を絞り基礎研究を行った。 1.エバネッセント波反射波計測技術の提案と実験 本研究ではエバネッセント波を効率的に発生でき、かつ理論計算も容易な同軸プローブを用い、ペットボトルキャップからボトルの内容液体の比誘電率を非接触に評価する手法として、ペットボトルの厚みの影響を補正するキャリブレーション法を開発し、推定精度の向上が見られることを確認した。さらに、エバネッセント波がプローブ近傍に局在化した波であるという特徴を利用して、現在申請者らの研究機関において研究されている加圧型光センサ計測による微小循環系の血液粘性特性評価技術との融合を検討した。加圧による同軸センサの反射係数の変化から誘電率の変化を推定し、皮膚下数100ミクロンの毛細血管内の加圧により流出する水分量評価が可能であることがわかった。 2、エバネッセント波ドップラー計測技術への展開 レーザドップラー計測は定在波により空間的に極性の異なる電磁界を作り出し、速度計測を行うが、この原理を応用し伝送線路先端に極性の異なる多層のリング構造を配置し、波長よりも極めて短い空間に同様の極性変化を持たせたセンサを開発した。実験により本センサによりこの構造内を通過する微小物体の速度が評価可能であることがわかった。
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Research Products
(4 results)