2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656070
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉江 俊治 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (80171148)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 将人 京都大学, 情報学研究科, 講師 (20323826)
東 俊一 京都大学, 情報学研究科, 助教 (40420400)
|
Keywords | システム同定 / 学習制御 / 線形系 / 射影 |
Research Abstract |
現実の物理的なシステムは連続時間系であるが、現在のほとんどのシステム同定手法は離時間系としてモデルを求めるものであり整合性が悪い。これは連続時間モデルを得るには基本的に信号の時間微分が必要であり、観測雑音に対応することが本質的に困難であることが大きな原因となっている。これに対処できる一つの手法として、申請者らは射影型学習則に基づく,独自の連続時間システム同定手法を開発している.本研究は,この手法を実用性の高いものに発展させる事を目的としている. 本年度は,以下の成果を得た. まず,極・零点を含む一般的なシステムを取り扱える形式で,射影型学習同定の基本手法について整理し,論文として発表した.また,この手法では,モデルの初期推定値が必要であるが,予備実験によりそれを簡単な手法を与えている.これが有色雑音などに対しても耐雑音性を有することを数値的に検証し,国際会議で発表している. つぎに,試行の反復を用いる学習型同定では,各試行開始時に初期状態をリセットする必要がある.しかしプロセス系などではこれは困難であるため,リセットの不要な反復学習推定法は望まれていた.射影空間におけるモデル表現を工夫することにより,そのような手法を開発した.ここでは,初期値が未知でも対応できる利点も有する.非線形系への拡張に関しては,摩擦などを考慮した,同定法について初期検討を始めた.
|
Research Products
(3 results)