2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656071
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
半井 健一郎 Gunma University, 大学院・工学研究科, 准教授 (10359656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 幸和 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50048922)
李 春鶴 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80431724)
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Keywords | ポーラスコンクリート / セメント改良土 / 溶脱 / 耐久性 / 強度 / 促進試験 / 性能評価 / 材齢 |
Research Abstract |
本研究は,第一に,セメント改良土やポーラスコンクリートなどの粗大な連結空隙を有するポーラスなセメント系材料の材料特性を解明しその性能評価手法を提案すること,第二に,ポーラスなセメント系材料を用いて普通コンクリートを含めた広範なセメント系材料の劣化メカニズムの解明と耐久性能の迅連な評価手法を開発することを目的としたものである. 今年度は,主として,セメント改良土のカルシウム溶脱に伴う強度低下における材齢の影響を,養生日数の異なる供試体を促進劣化させた強度試験によって検討した.溶脱促進には,通水速度が大きな透水試験を適用することで,溶脱後の供試体内の残存カルシウム量の分布を極力均一にし,一軸圧縮試験によって一軸圧縮強さおよび変形係数を測定した.今年度は,材齢180日までの検討を行った.実験の結果,材齢180日の供試体を材齢28日の供試体と比較した場合,本研究の範囲内では,材齢の長期化による強度の増加およびカルシウム溶脱への影響は,ほとんど見られないことを確認した.これは,180日という養生期間が,セメント改良砂の長期的な強度増加のためには不十分であったためと考えられた. また,昨年度までに行ってきたポーラスなセメント系材料の移流試験中のCaおよびSi濃度の分析を行い,養生条件や作用水の違いによる溶脱挙動の変化を検討した. 以上の結果からは,ポーラスなセメント系材料を用いた促進劣化試験により,ポーラスなセメント系材料の性能評価および一般のセメント系材料の類推評価が可能であることが示唆された. なお,遷移帯の影響については,十分な成果が得られなかったため,次年度は実験方法を変更して検討を行うこととする.
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Research Products
(3 results)