2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
野田 茂 Kagawa University, 工学部, 教授 (80135532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 秀典 香川大学, 工学部, 教授 (80265470)
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Keywords | 蛇籠 / 個別要素法 / モデル化 / 力学メカニズム / 地震応答シミュレータ / 動的相互作用解析 / 耐震性能照査 |
Research Abstract |
本研究では、蛇籠の力学メカニズムを解明した後、斬新な着想による構造モデル化に基づき、3次元粒状体挙動解析により、多自然型蛇籠工法の地震外力に対する耐震検討を行った。 1.蛇籠の力学メカニズム解明のため、耐久性に優れた高機能めっき線で構成されるかごに石を詰めた単一ブロックの力学的・材料学的検討を実験的に行った。具体的には、金網の強度試験、中詰石の載荷試験、石詰めかごの載荷試験を実施することにより、応力-歪関係などを詳細に調べた。 2,単一ブロックの力学的・材料学的検討を数値シミュレーションによって解明するため、個別要素法による粒状体挙動解析ソフトを開発した。ここでは3次元問題を扱うので、基本となる粒状体形状は球とし、粒状体間には要素ばねを介した力学モデルを導入した。金網形状のかごは、粒状体を接着させたParallel Bondingによってモデル化することにより、引張、せん断、曲げに抵抗できるようにした。粒状体を接着させることで金網形状をモデル化する試みは本研究の斬新な特徴である。その結果、粒状体の集合体からなる石と金網形状のかごが一体となった蛇籠の応力-歪関係を調べることができるようになった。 3.地震波が入力したときの石とかごのブロックの動的相互作用を時刻歴応答として解析できるような地震応答シミュレータを開発した。シミュレーション結果と1)で実施した実験結果を比較することにより、数値シミュレーション法の妥当性を明らかにした。この結果、「蛇籠」あるいは「蛇籠群」に負荷される外力(例えば地震荷重)のメカニズムを学術的に解明でき、長い間未解明であった課題を克服することが可能となった。
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Research Products
(1 results)