2009 Fiscal Year Annual Research Report
都市・地域におけるまちづくり初動期に対する3A構造からみた評価法の開発
Project/Area Number |
20656093
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神吉 紀世子 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70243061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 光雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (30127097)
安枝 英俊 京都大学, 工学研究科, 助教 (60402971)
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Keywords | 都市・地域計画 / 参加型まちづくり / 初動期 / 質的解析 / 3A構造 / ワークショップ / 意識調査 / 主体間連携関係 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、(1)質的研究に関わる諸分野の文献研究、(2)実例を通じた調査・分析考察を行った。研究の推進のために、平成21年度から、本研究の代表者・分担者と、適宜大阪市立大学の研究グループからの参加も得るかたちで研究会を開始し、文献研究と実例に関する議論を進めることとした。(1)については、社会学、臨床心理学、組織開発学、経済学の文献の研究を行った。(2)の実例としては、(1)伝統的木造民家の保全継承活動の事例(京都市、和歌山県湯浅町、大阪府泉佐野市等)、(2)高齢者のまちなか居住のサポートに関わる活動の事例(岡山県津山市)に着目した。(1)は、伝統的木造民家の集積する地域で、民家の地震や火災に対する安全性の向上や居住ニーズにあわせた改善にむけ一部の建築技術者等がボランティア的に技術提案を行っている活動の実例である。ここでは、技術者等の活動の成立プロセス、住民および他分野の人材への当該活動の影響の拡がりに着目して参与観察調査を行った。(2)は、近年20年にわたって在宅高齢者支援を行政・住民組織ともに協力して取り組んできた津山市に着目し、高齢者の日常生活の質の維持にとって不可欠な役割をはたしている場所や人間関係の把握と、その質の評価について研究するための実例としてとりあげた。ここではとくに、複数の高齢者が頻繁に利用し交流の場となっている商店街のなかの一個人商店に着目し継続的な観察調査を行った。これら(1)(2)の事例調査と考察から、事例分析の方法、分析結果の表現方法について検討をすすめた。さらにこれらを通じて、Awareness、Attitudeの観察および表現方法の検討、Activityを主体の関係性の変化や拡大のプロセスの把握を行う方法の検討をすすめた。
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Research Products
(4 results)