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2008 Fiscal Year Annual Research Report

沖縄県の福木屋敷林の実態と新市街地への適用可能性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20656095
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

安藤 徹哉  University of the Ryukyus, 工学部, 准教授 (60222783)

Keywords沖縄 / 渡名喜集落 / 今泊集落 / 福木 / 屋敷林
Research Abstract

本研究は、沖縄の伝統的な屋敷林を構成していた福木(フクギ)に着目し、(1)集落地域における生育状況や維持管理の実態を把握し、(2)その新市街地への適用可能性を探ることを目的としている。本年度は(1)に関して、(1)今帰仁村今泊集落(2)渡名喜村渡名喜集落の二集落について、福木屋敷林の実態把握調査を行い、以下のような成果を上げることができた(福木屋敷林の密度分布の特性、形成過程の考察)。(1)今帰仁村今泊集落に関しては、第一に、福木の総本数は9,904本であり、一区画当たりの福木の平均本数は38.1本となった。これらの数値は、今後、今泊集落の福木屋敷林の推移を見守って行く上で一つの基準となる。第二に、福木屋敷林の密度分布は、特に、冬の季節風対策が必要な区画の北側と台風時の防風・防潮対策が必要な西側と東側の屋敷林密度が高くなっている。第三に、大福木の分布から今泊集落の形成過程を推察すると、幹廻り200cm以上(推定樹齢255年以上)の大福木が立地する宿道と馬場跡沿いおよび宿道と馬場跡を結ぶ筋道沿いから地割土地制度に基づいた集落形成が始まり、それとほぼ同時に屋敷林としての福木の植栽も始められ、その背後にまで村落が広がると共に福木屋敷林の範囲も広がっていったものと考えることができる。(2)渡名喜村渡名喜集落に関しては、第一に、福木の総本数は20,172本であった。これらの数値は、今後、渡名喜島の福木屋敷林の推移を見守って行く上で一つの基準となる。第二に、福木屋敷林の密度分布は、特に、冬の季節風対策が必要な区画の北側の屋敷林密度が高くなっている。第三に、大福木の分布から渡名喜集落の形成過程を推測すると、東字のウイバラヘーバラドンチ周辺から集落が形成され始め、それとほぼ同時に屋敷林としての福木の植栽も始められ、集落が次第に西側へと広がるにつれて屋敷林の範囲も広がつていったものと考えることができる。今年度の研究成果は、今後、当該集落における福木屋敷林の保護・育成を考える上での前提となると同時に、来年度の新市街地への適用シュミレーションのための基礎資料ともなる。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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