2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20656109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉川 昇 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (70166924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 尚司 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (00111253)
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Keywords | マイクロ波 / 加熱 / 金属酸化物 / マグネタイト / 還元 / CO2 / 電気伝導 / ウスタイト |
Research Abstract |
金属酸化物を直接金属と酸素に分解することができれば、炭素や水素のような還元剤を用いることがないため、種々の環境負荷が問われている水素生成を行わず、また二酸化炭素の排出がなくて済む。また酸素を発生させるため、環境への良好な効果を生み、非常に理想的である。本研究は、これに対しマイクロ波を最大限に利用することにより、酸化物を直接還元し、金属を得ることを目的として、研究を開始した。 マイクロ波加熱には、還元を促進する効果があることが分かっている。著者らは、まずマイクロ波を非常に吸収しやすいマグネタイト(Fe_3O_4)の直接加熱を窒素雰囲気中で行い、そこに生じる相変化について調べた。この結果を学会発表および論文に報告したが、当初計画していた通電を行わなくても、Fe_3O_4からFeOが生じる事が分かった。 この知見によれば、Fe_3O_4はそのままマイクロ波加熱する事により、相分離してFeOを発生すること、すなわち還元が生じる事が明らかにされた。これは例えば、太陽光発電等により電気エネルギーが供給できれば、炭素を使う事なく酸化鉄の還元がFeOまで起こりうる可能性を示す事である。来年度においては、大気中での実験等を行うとともに、今回得られた結果に関して更なる詳細な操作条件の決定と、研究の総括を行う予定である。
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Research Products
(2 results)