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2008 Fiscal Year Annual Research Report

秩序流れ場を活用した異相核生成過程解析とナノ粒径制御への展開

Research Project

Project/Area Number 20656127
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

宮原 稔  Kyoto University, 工学研究科, 教授 (60200200)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡邉 哲  京都大学, 工学研究科, 助教 (80402957)
Keywords金属ナノ粒子 / 異相核発生 / 秩序流れ場 / Fiber-UV
Research Abstract

近年,ナノオーダの粒子の作成は非常に活発に行われているが,望ましい操作条件の設定には,多大な困難が横たわっている現状にある。ナノ粒子製造の鍵を握る情報は,固相析出の初期過程,すなわち,クラスタや核の生成過程とその安定性と考えられるが,絨毯爆撃的な経験則からでは,そのメカニズムや制御法に肉薄することは不可能に近いと思われる。本研究では,あえて混合を避けることで不確定性を排除すべく,二液接触流の層流場という秩序流れ場を活用した異相生成実験系を構築し,非接触計測により,異相発生初期段階の,他の手法では得がたい情報を得ることを目指す。20年度は,回分系での実施例が多い典型的なナノ粒子材料の中から,Pt粒子について検討を行った。
実験系は,二つのスリット状流路にPtイオン溶液と還元剤溶液を層流条件で導き,流路仕切り板以降で接触させられるように設定した。二液の接触後,界面で分子拡散のみによる混合が実現し,反応が徐々に進行する過程を,接触以降の任意の位置で,界面に平行な方向からFiber-UVによって吸光度測定を行った。Ptコロイドの分散状態は、400nm〜600nmの範囲でのS=-dlog(吸光度)/dlog(波長)という因子によって特徴づけられ、粒径が増加する、分散度が悪くなる、あるいは粒子の形状の球からの偏差が大きくなるにつれてSの値は小さくなる。このSの値について調べたところ、保護剤であるPVPがある場合もない場合もともに、反応の進行とともにSは減少した。これは粒子が成長したためだと考えられる。またPVPを加えなかった場合、PVPを加えた場合よりも全体的にSの値は小さい。これはPVPによる保護が無く、多分散になったためだと考えられる。このように、本実験装置により、従来から観察困難とされていた反応初期段階における粒子の状態の解析に成功した。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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