2008 Fiscal Year Annual Research Report
低温水分解能を持つ熱-光ハイブリット活性セラミックデバイスの開発
Project/Area Number |
20656155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
児玉 竜也 Niigata University, 自然科学系, 教授 (60272811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷右近 展之 新潟大学, 自然科学系, 助教 (20361793)
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Keywords | 太陽熱 / 水分解 / 水素製造 / 熱化学サイクル / 反応器 / 太陽集光 / 光触媒 / 反応性セラミック |
Research Abstract |
本研究は,研究代表者が新たに見出した2段階水熱分解サイクルの反応媒体となる反応性セラミックのFe含有立方晶ジルコニアに,光半導体セラミックの光活性を添加した新規の反応性セラミックを開発することを目的とする。20年度の研究成果は下記の通りである。 (1)反応性セラミック微粉体の設計・合成として,Fe含有立方晶ジルコニアを基軸とした光-熱ハイブリット活性型セラミック微粉体の創生を目指し,湿式法でNiOをドープさせたFe-Ni含有立方晶ジルコニアを新たに合成し,これを固体結晶化学的手法および光触媒的手法で構造解析すると共に,この反応セラミック粉体を,赤外線イメージ炉を熱源とする2段階水分解試験装置で反応試験し,水分解に対する熱活性を調べた。2段階反応のうち高温の熱還元反応を1500℃とした場合にNiOをドープさせたFe-Ni含有立方晶ジルコニアの活性が元のFe含有立方晶ジルコニアを上回ることが見出された。 (2)スピンコーティング法による反応デバイスの作製として,黒崎播磨(株)のスピンコート法により,上記のFe含有およびFe-Ni含有立方晶ジルコニア粉体を材料とした小型発泡構造体(反応性デバイス:3cm径)を作製することに成功した。 (3)擬似太陽集光による反応デバイスの活性試験として,上記の小型反応デバイスに太陽光シミュレータからの擬似太陽集光を直接照射して2段階水分解反応試験を行った。デバイスにおいてもNiOをドープした反応デバイスでより高い水分解活性を得ることができた。
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